○江府町自立支援教育訓練給付金事業実施要綱

平成22年4月1日

訓令第2号

1 事業の目的

母子家庭の母は、母子家庭となる直前において、職に就いていた者ばかりでなく、結婚、出産により離職し、専業主婦等であったために、職業経験が乏しく技能も十分でない者も多く、就職に際し充分な準備がないまま、生活のために職に就かなければならない状況にある。また、父子家庭においても、所得の状況や就業の状況などから母子家庭と同様の困難を抱える家庭がある。

そこで、個々の母子家庭の母又は父子家庭の父の主体的な能力開発の取組みを支援し、もって、母子家庭及び父子家庭の自立の促進を図ることを目的とする。

2 定義

この要綱において、自立支援教育訓練給付金とは、母子及び父子並びに寡婦福祉法(昭和39年法律第129号。以下「法」という。)第31条第1号に規定する母子家庭自立支援教育訓練給付金及び法第31条の10において準用する法第31条第1号に規定する父子家庭自立支援教育訓練給付金をいう。

3 実施主体

この事業の実施主体は、江府町とする。

4 対象者

本事業の支給対象者は、母子家庭の母又は父子家庭の父(法第6条第1項又は第2項に定める配偶者のない者で現に児童を扶養しているものをいう。)であって、次の受給要件の全てを満たす者とする。なお、この事業において、「児童」とは、20歳に満たないものをいう。

(1) 児童扶養手当の支給を受けているか又は、同様の所得水準にあること。

(2) 受講開始日現在において、雇用保険法による教育訓練給付の受給資格を有していないこと。

(3) 支給を受けようとする者の就業経験、技能、資格の取得状況や労働市場の状況などから判断して、当該教育訓練を受けることが適職に就くために必要であると認められるものであること。

5 対象講座

本事業の対象講座は、次の講座とする。

(1) 雇用保険制度の教育訓練給付の指定教育訓練講座

(2) 別に定める就業に結びつく可能性の高い講座

(3) その他、上記に準じ福祉事務所長が地域の実情に応じて対象とする講座

6 支給額等

自立支援教育訓練給付金(以下「訓練給付金」という。)の支給額は、支給対象者が対象教育訓練の受講のために本人が支払った費用(以下「教育訓練経費」という。)の60パーセントに相当する額とする。ただし、その60パーセントに相当する額が200,000円を超える場合の支給額は200,000円とし、12,000円を超えない場合は訓練給付金の支給は行わないものとする。

7 事前相談の実施

受給要件の審査に際しては、事前に受講を希望する母子家庭の母又は父子家庭の父からの相談に応じるとともに受給要件について把握しておくこと。

事前相談においては、当該母子家庭の母又は父子家庭の父の希望職種、職業生活の展望等を聴取するとともに、当該母子家庭の母又は父子家庭の父の職業経験、技能、取得資格等を的確に把握し、当該教育訓練を受講することにより、自立が効果的に図られると認められる場合にのみ、受講対象とするなど受講の必要性について十分把握すること。

また、当該ひとり親家庭の親が受講開始時に入学金や受講料を支払うことが困難である場合には、母子父子寡婦福祉資金貸付金の技能習得資金等を紹介すること。

8 受給要件の審査、対象講座の指定等に関する手続

(1) 受給要件の審査、対象講座の指定

訓練給付金を受けようとする者は、自らが受講しようとする講座について様式第1号「自立支援教育訓練給付金事業受講対象講座指定申請書」(以下「受講対象講座指定申請書」という。)を福祉事務所長に提出し、受講開始前にあらかじめ、教育訓練講座の指定を受けなければならない。

(2) 福祉事務所長は、受講対象講座指定申請書を受理した場合、受給要件の審査を行い、速やかに、対象講座の指定の可否の決定をすること。

(3) 福祉事務所長は、この決定を行った場合には、遅滞なく、その旨を当該母子家庭の母に通知しなければならない。

なお、当該母子家庭の母又は父子家庭の父に対象講座の指定を行った場合には、様式第2号「自立支援教育訓練給付金事業受講対象講座指定通知書」(以下「受講対象講座指定通知書」という。)により当該母子家庭の母又は父子家庭の父に通知すること。

(4) 受講対象講座指定申請書の添付書類

受講対象講座指定の申請には、次の書類等を添えなければならない。

ただし、公簿等によって確認することができる場合は、添付書類を省略して差し支えないこと。

ア 当該母子家庭の母又は父子家庭の父及びその児童の戸籍謄本又は抄本及び世帯全員の住民票の写し

イ 当該母子家庭の母又は父子家庭の父に係る児童扶養手当証書の写し(当該母子家庭の母が児童扶養手当受給者の場合)又は当該母子家庭の母又は父子家庭の父の前年(1月から7月までの間に申請する場合には、前々年の額とする。)の所得の額等についての市町村長の証明書

(5) 受講対象講座指定申請書の提出期限

訓練給付金を受けようとする者は、受講対象講座指定申請書を受講開始日以前に提出しなければならない。

(6) 受給要件の審査方法

受給要件の審査にあたっては、必要に応じて、有識者や就労関係の専門家、母子自立支援員等で構成する審査委員会を設置するなど、その緊急性や必要性について考慮して判定すること。

(7) 受給要件の審査に係る留意事項

ア 過去に訓練給付金を受給している者の取扱いについて

訓練給付金は、原則として、過去に給付を受けた者には支給しないこととするため、受給要件の審査にあたっては、過去の受給の有無について確認すること。

イ 類似制度による支援を受けている者の取扱いについて

過去に雇用保険制度の教育訓練給付金を受給した者、高等職業訓練促進給付金を受給した者についても、こうした他制度における受給状況を十分聴取して、本事業の利用が資格取得や適職への就職に真に結びつくと認められる場合は、支給することとして差し支えない。

ウ 訓練給付金の支給を受けようとする者が、希望する講座の受講開始日現在において雇用保険制度の教育訓練給付の受給資格の有無が不明な場合、事前相談等で職歴を把握した上でなお、確認が必要な場合等には、住所を管轄する公共職業安定所が発行する「教育訓練給付金支給要件回答書」によって確認すること。

(8) 対象講座について

対象とする講座の指定については、本人の意向も踏まえつつ、対象とする講座が当該母子家庭の母又は父子家庭の父が適職に就く観点から適当であるかも含め審査を行うこと。

また、必要に応じて講座の変更を助言するなど的確な支援を行うものとする。

9 訓練給付金の支給等

(1) 支給申請

ア 訓練給付金の支給を受けようとする者は、対象教育訓練を修了した後に、福祉事務所長に対して、様式第3号「自立支援教育訓練給付金支給申請書」(以下「支給申請書」という。)を提出すること。

イ 福祉事務所長は支給申請を受けた場合、当該母子家庭の母又は父子家庭の父が支給要件に該当しているかを調査し、速やかに支給の可否を決定しなければならない。

福祉事務所長は、この決定を行ったときは、遅滞なくその旨を当該母子家庭の母又は父子家庭の父に通知しなければならない。なお、支給決定を行った場合には、支給額を算定し、併せてこれを本人に通知すること。

(2) 支給申請の期限

支給申請は、受講修了日の翌日から起算して1か月以内に行わなければならない。ただし、やむを得ない事由がある場合には、この限りではない。

(3) 支給申請書の添付書類等

支給申請書の提出に際しては、次の書類を添付しなければならない。

ただし、公簿等によって確認することができる場合は、添付書類を省略させることとして差し支えない。

ア 当該母子家庭の母又は父子家庭の父及びその児童の戸籍謄本又は抄本及び世帯全員の住民票の写し

イ 当該母子家庭の母又は父子家庭の父に係る児童扶養手当証書の写し(当該母子家庭の母又は父子家庭の父が児童扶養手当受給者の場合)又は当該母子家庭の母又は父子家庭の父の前年(1月から7月までの間に申請する場合には、前々年の額とする。)の所得の額等についての市町村長の証明書

ウ 受講対象講座指定通知書

エ 教育訓練施設の長が、その施設の修了認定基準に基づいて、受講者の教育訓練の修了を認定する教育訓練修了証明書

オ 教育訓練施設の長が、受講者本人が支払った教育訓練経費について発行した領収書

10 周知・広報等

(1) 町においては、必要に応じて、本制度について周知・広報を行い、必要な情報提供を行うとともに、母子自立支援員等と密接な連携を図りながら、必要に応じて受講勧奨を行うなど母子家庭の母又は父子家庭の父の就業を支援すること。

(2) 本事業の実施には、修了証明書、領収書等の証明を行う教育訓練施設の協力が不可欠であり、本事業について教育訓練施設が必要な情報については、積極的に提供すること。

この要綱は、平成22年4月1日から施行する。

(平成29年訓令第4号)

(施行期日)

1 この要綱は、平成29年4月1日から施行する。

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江府町自立支援教育訓練給付金事業実施要綱

平成22年4月1日 訓令第2号

(平成29年4月1日施行)

体系情報
第8編 生/第1章 社会福祉/第2節 児童・母(父)子福祉
沿革情報
平成22年4月1日 訓令第2号
平成29年3月15日 訓令第4号